自己紹介
1949年 東京都出身
1972年 お茶の水女子大学文教育学部卒業
1982年 カリフォルニア大学サンディエゴ校心理学科博士課程修了
1984年 青山学院女子短期大学助教授
1991年 中京大学 情報理工学部 教授
2008年 東京大学 大学教育学研究科 教授
2013年 東京大学 大学総合教育研究センター 教授
(大学発教育支援コンソーシアム推進機構 副機構長)
International Society of the Learning Sciences (President), Cognitive Science Society, AAAI, American Education Research Association, SIGCHI (Computer-Human Interaction) of the American Computational Machinery, 日本認知科学会, 日本心理学会, 日本教育心理学会, 日本教育工学会会員, ヒューマンインタフェース学会
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最近の研究について
認知科学、認知心理学をベースに人の理解や学習のメカニズムとそれを支援する方法や環境作りといった、人の賢さに関わる研究をしています。その中でも最近は、人を賢くするにはどのような支援活動をすればいいか、ということに興味があります。
講義で学生に認知科学を教えていますが、本当に分かることは難しいことだと思っています。例えば1つ1つの研究を”分かる”ことの難しさ、そしてそれぞれの研究の関連付けてメタ的に”分かる”ことの難しさなど、”分かる”ことは難しく大変なことだと思ってます。それは文献を読解するスキル、考えるスキル、まとめるスキル、考えていることを振り返るスキルなど、様々なスキルが必要だからです。しかし学生、つまり初学者はこれらのスキルが未熟であります。そうしたときに学生同士や先生がお互いにインタラクションを行なって、それらのスキルを補い合い考えた知識を共有できることが、それぞれの学生の”分かる”につながっていくと考えられます。これは私の博士での研究(Miyake,N., 1986, Constractive Interaction)やゼミでの研究活動から考えられたことです。
このようなことを実際の講義で使うにはどのような形で講義をデザインし、その中にどのような仕掛けを必要とし、それらを助けるコンピュータなどの道具はどのようにデザインしどう使っていくかなどを考慮に入れることから、少しでも学生が認知科学を”分かる”ことにつなげていくことを考えています。そしてこのような人を賢くする力について、実際に講義などで使用したり、そこでの活動の様子を観察することからこれらの研究につなげています。
実際にJigsaw形式の講義デザインを提案して、他者とのインタラクションを通して説明をすることでより自分の考えを深めたりして、またそれらを残して後に振り返ることができたりそれらを他者にも共有できる道具としてRecoNoteを使用しています。
こうしたことから実際に人が理解する、学習することの統合的なメカニズムや理論の構築を、最近は研究しています。これらの研究の詳細については、研究紹介や著書・文献の一覧を参照にして下さい。