研修プログラム

目的

新規事業開発のための環境設計として実務を通し、コミュニケーション(ファシリテーター)能力、自己効力感などを内省し、組織の自己の役割を再認識する事でイノベーティブな組織(多様性を生む学びのプロセス)を育みます。

 

対象者

人事考課に新規事業開発業務が含まれる方。

 

開催人数

最大15名程度。同社内または多様性担保が必要と判断される場合は、異業種2~3社混合とします。

 

研修方法

  1. 知識構成型ジグソー法に基づき、3人1組(入れ替えあり)による段階的なグループ討議とします。
  2. 各自に音声認識用マイクを装着頂き、web検索-自筆メモ履歴等の個人活動を他者と比較しながら総体的にデータを収集します。
  3. 議論のための課題例は提示しますが、各自の思考の変化を読み取ることが目的であり、課題設定は何でも構いません。

 

例) 20年後の…mobility社会、IoT、block chain、sharing biz、society5.0、wellbeing、SDG’s等々

異業種混合の場合は、研修当日、参加者からご意見を伺い経験の少ない「コト」を選択します。
下記「実施事例」を参照下さい。

 

研修成果

  • 参加者はグループ討議を通して未来社会実装予想図を作成します。複数回の研修により、異分野を統合した「コト」が経営戦略立案に寄与すると考えます。
  • 参加者の個人活動分析を元に個々の立ち位置の内省を促します。

 

実施等

研修回数:3回~5回
時間:5時間/回/日
費用:7万円/人×回数(人数、日程、費用は要相談)

新規事業創出課題に加え、リベラルアーツを課題としたCoREF所有のアクティブラーニング授業案(「学習科学理論」参照)を織り交ぜます。

(例 「宮沢賢治短編集を読み解く死生観」からの多様性)

 

実施事例

(時間配分と検討形式)

​11:00 準備会合
12:00 未来社会デザイン構想(個人検討)
12:30 技術組み合わせ調査(個人検討)
13:15 社会実装と技術探索(グループ検討)
14:15 ビジネスパートナー調査(個人検討)
14:45 ビジネスモデル草案(グループ検討)
15:30 Cross talk session(全員検討)
16:15 ビジネスモデル収斂(個人検討)
17:00 終了

 

Q&A

Q1. 研修対象者を限定していますが・・・
A1. 同様な資質や環境を求められる経営企画部、技術管理部、営業管理本部、President officeなど、未来の本業をデザインしようとする方々のお役に立ちたいと思います。また、研修後の参加者ネットワーク化の為に同じ課題を抱えている方々であることを条件としています。

​Q2. 旧・東京大学CoREF*1 が小中高校用に蓄積しているジグソー法教案と本企業研修との違いは何ですか?
A2. CoREFの教案には、教員の皆さんが議論を重ね、課題に対する3種類の資料(jigsaw piece)が事前に用意されています。一方、本企業研修では私どもの資料が参加者の経験や思考を制限してしまわぬよう資料は用意しておりません。課題に対して思いつくまま、個人検討(探索)のセッションで、同様な資料をご自身で作って頂くことになります。

Q3. 「研修実施事例」にある個人検討(探索)の時間が30〜45分と短く、個人のポテンシャルを引き出せないのでは?
A3. 研修開始当初は、時間節約のため個人検討セッションを事前にクラウド上で探索頂き、メモを提出頂くことを検討しました。しかし、課題によっては探索時間をかけるほど、同組織(会社)の視点(常識)のバイアスがかかるのか(?)、相対的に似通ったものに収束してしまうことがあるため、後のグループ検討に持ち寄る資料の多様性を担保することに重きを置いています。また、時間をかけて探求したアイデア(結果)に対し執着が生まれ、自身のアイデアを守ろうとする行動が生じます。これを回避し、本来の思考の状態を保ちたいと考えます。

Q4. 営業部から経営企画部に永年在籍し、技術探索の経験がありません。
A4. 「技術組み合わせ調査」「社会実装と技術探索」のセッションでは、与えられた課題に対し、日・米特許庁の検索エンジンを利用して頂きます。事前に技術探索の指南本であるTRIZ関連書をお読み頂いたり、同様な研修を受けて頂くことも有効かと思います。しかし、TRIZ開発者のアウツシュラー氏が数十万件の特許を解析し、二律背反を解決するための思考的ガイドメソッドを完成させたわけですが、その技術的真理は、「あなたが解決できない技術的問題は、隣人にとっては、既に製造ラインで使っている」です。より多様な視点で自身の思考の癖を他者と比較しながら自覚していただくことが肝要なので、「経験がない」ことも強みかもしれません。

Q5. 研修の多様性担保のために、海外支社からビデオ会議での参加は可能ですか?
A5. 英語での対応が可能です。(会議システムにはZoom cloud meetingsを推奨)

Q6. 参加者への事前資料はありますか?
A6. 本研修参加者への推奨図書例

(1) “Thinking fast and slow” by Daniel Kahneman
(2) “TRIZ ~ reversibility of the 40 principles of problem solving” by Genrihe Altshuller
(3) “Leading from the future as it emerges” by Otto Scharmer
(4) “Design Thinking” by Tim Brown

 

*1 旧・東京大学CoREFの機能は、令和4年4月1日を以て、当法人へ移管されました。

 

教育環境デザインコンサルティング部門