活動コンセプト

「学ぶとは、人とかかわり合いながら賢さを育て続けること」これが私たちの基本的な考え方、コンセプトです。この背景には、認知科学や学習科学でこれまでわかってきたさまざまな研究成果があります。私たちがこの機構の活動を通してこれからも育て続けて行くテーゼでもあります。


(動画は2020年度東京大学ホームカミングデイ企画の一環として行われた「FSIバーチャルシンポジウム-Future Society Initiative とともに未来を創る東京大学の最先端研究」の中で配信されたものです。掲載を許可くださった東京大学経営企画部他皆様に感謝します。)

学習科学 ―学習研究の新たな視野―

学習科学は、認知科学を基盤として学習理論を構築し、理論に基づく実践的な検討を繰り返して、質の高い学習を導き出そうとする研究分野です。学校教育だけでなく、家庭や職場で起きる学びの解明も視野に入れ、これまでよりずっと長いスパンで学習を研究し、「人はいか学ぶか」の理論を作り、そこから得られる知見に基づいてさらに質の高い実践につなげることを目指します。
学習科学の考え方はこちらでもっと詳しく紹介します。

協調学習 ―多様な考え方を生かす学習のあり方―

学習のプロセスをよく見ると、1人ひとりの学習者が何かを「わかって」いくときの道筋は多様です。同じ事実に出会っても、そのとらえ方は1人ひとり違います。この違いを生かしあって、各自が自分なりの理解を深め、学んだ成果の適用範囲をひろめてゆける学習の仕方を「協調学習」と呼びます。
協調学習のポイントは、

  • 多様な理解が統合されて考えが深まる
  • 1人ひとりが仲間とのかかわりのなかで、自分なりに納得する
  • 自分なりの納得が適用できる範囲が広がる

ことです。
1人ひとりの「わかり方」を尊重する協調学習は、学習者を中心にした学習でもあります。

知識構成型ジグソー法 ―協調学習が起きやすい環境を支える授業デザインの枠組―

協調学習を引き起こすには、協調学習が起きやすい環境を教室にデザインする必要があります。協調学習が起きやすい環境のポイントとしてCoREFは以下の4つを大事にしています。

  • 一人では充分な答えが出ない課題をみんなで解こうとしている
  • 課題に対して一人ひとりは「違った考え」を持っていて、考えを出し合うことでよりよい答えをつくることができる期待感がある
  • 考えを出し合ってよりよい答えをつくる過程は、一筋縄ではいかない
  • 答えは自分で作る、また必要に応じていつでも作り変えられる、のが当然だと思える

こうしたポイントをふまえ、協調学習が起きやすい環境を教室につくりだす1つの手法が「知識構成型ジグソー法」です。

「知識構成型ジグソー法」についてはこちらをご覧ください