2010年度の活動概要

2010年度の県立高校学力向上基盤形成事業の研究推進は、「協調学習」を引き起こす授業の教材開発を軸として行われた。教材開発に先だって、1学期には事業のスタートアップとして3 度の研究会の機会を設け、体験型のワークショップによって研究推進委員は「協調学習」や「ジグソー法」についての基礎的な理解を形成した。

研究連携における教材開発は、事業ホームページ内の会員制掲示板における議論を、「オフ会」と呼ばれる教科ごとの研究推進委員のミーティングで補完しながら行われた。掲示板への投稿数は、2010年度中に600 件を超え、時に教科横断的な議論も行われた。

掲示板でのやり取りは、教材に関する具体的なレベルの議論と、「いかにして協調学習を引き起こすか」という抽象的な原理レベルの議論を行き来しながら、教材開発、研究推進委員の「協調学習」理解の深化の両面で、成果を上げることができた。豊富な授業経験と教科についての高い専門性を持つ高校の教員が、他の教員やCoREF と協調的に行う教材開発を通じて、自分の蓄積してきた教科研究のベースを「協調学習」の視点とつなぎ、新たに意味を見出しながら、ひとつの教材の形に結実させていくプロセスを通じ、それぞれの「協調学習」理解を深化させたことにより、次年度の研究推進の一層の発展が期待される。

• 協調学習の考え方に基づいた検証授業を実施し、授業改善モデルを提言する。
• 協調学習の授業において効果的な教材を研究し開発する。
• 協調学習の手法を用いた研修形態を研究する。

自治体との連携による協調学習の授業づくりプロジェクト　平成22年度活動報告書「協調が生む学びの多様性」
として、平成22年度の活動を報告書にまとめました。概要は以下の通りです。

• 第1部　基礎概要編
  第1章　協調的な学習の仕組み
  第2章　「協調学習」を目指した授業づくり
  第3章　連携の枠組み
  第4章　自治体の振り返り
  第5章　実践の分析
• 第2部　実績編
  第1章　実践の結果一覧
  第2章　授業者の振り返り
  第3章　教材集

• 2010年度　作成教材のうち報告書に記載した教材
  国語7、地歴1、数学4、理科1、英語4、美術2、計19教材
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