第2回も川口市立高等学校を会場に、川口市内30人の中学生が参加してくれました。今回は「家庭に電気が届くまで」や「省エネ」、「ヒートポンプ」など、最も多く利用している電気エネルギーについて考える内容でした。
2日間を通しての課題は「暮らしの中で電気エネルギーを活用し続けるためには、これからどんな技術やものを開発するとよいでしょう?」でした。
<Day1 講座Ⅰ-1>知識構成型ジグソー法「電気の利用」
私たちの暮らしは、電気無しでは考えられません。そこで、「私たちはどうやって電気のエネルギーを生活の中で活用しているか説明しよう。」について、考えることにしました。
まずは、各個人で今の知識や経験をもとに答えを考えてみます。
次にエキスパート活動(3人一組で1つの資料について対話しながら理解する活動)です。A:エネルギーの変換 B:エネルギーのロス C:電気エネルギーを使うのはなぜ? について、資料を読み、その内容について3人で対話しながらまとめていきました。
ジグソー活動(3種類の資料を持ち寄り、それぞれの資料を説明しあって、課題の答えを考える活動)では、発電から送電、その間のエネルギーロスなどについてまとめることができました。
クロストーク活動では、お互いの考えのいいところを取り込んだり、修正したりしながら交流することができました。
最後は、この時間に得られた知識や考えをまとめるために、一人一人が自分なりの答えを表現することができました。
<Day1 講座Ⅰ-2>「電気をつくる・送る・配る」
専門家シニアの方から、講座Ⅰ-1で学んだことを、実験を交えて講義形式でおこないました。
まずは、「電気をつくる」発電についての内容です。
続いて、作った電気を「送る・配る」の内容です。
<Day1 講座Ⅱ-1>知識構成型ジグソー法「省エネルギー」
「省エネ」という言葉はよく耳にしますが、一体どういうことでしょう?これを課題に授業に取り組みました。
エキスパート活動では、実験を交えて活動しました。
A:白熱電球とエネルギー(白熱電球とLED電球の表面温度の比較)
B:LED電球とエネルギー(豆電球とLED電球を手回し発電機で点灯させ電流や電圧を比較)
C:エネルギーの変換(手回し発電機2台を直接つなぎ、一方を10回転させるともう一方は何回回転するか)
実験を通してエネルギーの変換やロスを実感することで、資料の内容の理解が深まり、次の活動につなげることができました。
ジグソー活動では、資料の内容を実験結果を踏まえて説明し、課題をより分かりやすく説明する答えを作ることができました。
<Day1 講座Ⅱ-2>「インバータ」
専門家シニアの方から、電化製品でよく耳にする「インバータ」について、その仕組みについて講義をおこないました。
<Day2 講座Ⅲ-1>知識構成型ジグソー法「ヒートポンプ」
冷蔵庫やエアコンに使われているヒートポンプの仕組みを考えました。今回は冷蔵庫が冷える仕組みに注目しています。まずは、冷蔵庫の中がどうなっているのか確認しました。
①冷蔵庫内部には冷媒と呼ばれる物質が循環しています。
②循環経路に「蒸発器」があり、これで庫内を冷やしています。
③「蒸発器」の次に「コンプレッサー」があり、ここで冷媒は圧縮されます。
④圧縮された冷媒は、「凝縮器」で熱を外に捨てています。
⑤その後、冷媒は「膨張弁」により一気に圧力を下げられます。
⑥また蒸発器に戻ります。
このように冷媒が循環するとき、冷媒の状態や温度がどうなっているかを考えながら「冷蔵庫が冷える仕組み」を考えました。
エキスパート活動では、A:断熱膨張と断熱圧縮 B:状態変化と温度 C;圧力の変化に伴う沸点の変化 を、それぞれの現象について、資料を参考にしながら理解をしていきました。
ジグソー活動では、なかなか冷媒の状態がイメージできず苦労しましたが、冷媒が圧力や温度によって状態変化している様子が少しずつ解明され、仕組みを説明することができました。
<Day2 講座Ⅲ-2>「ヒートポンプ」
専門家シニアの方から、エアコンに使われている「ヒートポンプ」について、実際のエアコンの模型で温度測定したり、実験をしたりしながら分かりやすく講義をおこないました。